対象ホストへの通信経路を表示するために、Linuxコマンドでは「tracepath」もしくは「traceroute」コマンドを使用します。
このコマンはネットワークの通信にかんする設定が正しくできているか確認する場合など便利なコマンドとなります。
目次
「tracepath,traceroute」コマンドの使い方(Linux)
tracepath、tracerouteコマンドはリモートホストへのパケットの経路を表示する
以下では、Googleのドメイン向けにtracepathを実行した例となります。
$ tracepath -n google.com
1?: [LOCALHOST] pmtu 1500
1: 172.17.0.1 0.119ms
1: 172.17.0.1 0.051ms
2: 172.217.161.78 2.361ms pmtu 1452
tracepathコマンドを使用することにより、リモートホストへのネットワークの経路を確認することができます。
LinuxOSで「traceroute」コマンドは別途インストール
tracerouteコマンドは、LinuxOSでは別途インストールをすることにより使用できます。※デフォルトではコマンドは使用できません。
以下ではyumコマンドでtracerouteコマンドをインストールした例となります。
$ yum -y install traceroute
------中略------
Installed:
traceroute-3:2.1.0-6.el8.x86_64
Complete!
$
tracerouteコマンドを実行した例は以下となります。
$ traceroute google.com
traceroute to google.com (216.58.220.142), 30 hops max, 60 byte packets
1 _gateway (172.17.0.1) 0.581 ms 0.539 ms 0.509 ms
2 * * *
3 * * *
4 * * *
5 * * *
------中略------
tracepath,tracerouteコマンドを使用することでリモートホストまでの到達経路がわかる
tracepath,tracerouteコマンドを使用することで、対象ホストまでの経路にあるルータ間でのパケットの受け渡しを確認することができます。
ただし、上記のコマンド結果のようにインターネット(グローバルな環境下)ではセキュリティ上の理由からICMPパケットを受信拒否しているルータが多くなっています。
その場合は、tracepath、tracerouteコマンドが正常に動作しないので注意してください。
tracepath,tracerouteオプション
tracepathのオプションは以下となります。
$ tracepath -help
Usage: tracepath [-4] [-6] [-n] [-b] [-l ] [-p port]
$
tracerouteのオプションで主に使用するオプションは以下となります。
- 「-n」:到達経路をホスト名でなくIPアドレスで表記する
- 「-p」port:宛先ポートを設定
- 「-l」len:パケット長を指定
- 「-I」:UDPパケットの代わりにICMPパケットを送信(スーパーユーザー権限が必要)
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